僧侶は休みの日に何をしている?現役僧侶がそんな疑問にお答えします!

一般のサラリーマンの公休日は基本的にカレンダー通りの土日祝日が休みになることと思いますが、お坊さんに休みがあるかどうかをご存じでしょうか?

大多数の人が、お坊さんというのは特殊な職業であり、日々休まず修行している姿を想像する方が多いと思います。

ですが、現代におけるお坊さんのすごし方は昔と大きく変わってきています。

この記事では、日常様式の変化とともに変わってきたお坊さんの日常を含め、お坊さんは休みに何をしているのか?お坊さんという職業の休みの取り方についても現役僧侶が解説します。

お坊さんの公休日について

お坊さんには休みがあるの?という疑問を持つ方もいると思います。

昔の僧侶は、それこそ修行に日々明け暮れて、休みなどという概念などなく己を高めるために精進することが日常でありました。

では現代はどうでしょうか?

最初に結論から申しますと、寺に常駐している住職と有名で大きなお寺にサラリーマンのように通っている僧侶で、休みのありようが大きく変わってきます。

自分の寺に常駐している住職の場合は、基本的に休みはないといっていいでしょう。
というのも、寺が小さければお寺以外にも一般のお仕事をしないと食べていけないということもあるのでその場合、平日は一般職、土日はお寺で法事ということになり休む暇がありません。
また、大きいお寺だからといって休みがあるわけではありません。大きいお寺には、観光客や参拝者が途切れずやって来ますし、その度に祈願やお払いといった仕事が入ることでしょう。
そして、月参りがあるような地域もありますが、そのような地域は完全に休む日はないといえるでしょう。

有名で大きなお寺にサラリーマンのように通っている僧侶の場合は、休みを取ることができます。
私自身も、関東で有名なお寺にサラリーマンとして勤めていましたが、月に任意では選べませんが6日休みをいただいておりました。
もちろんサラリーマンですから有給もあり、それらも活用して休みを取っていた経験があります。
ですが、平日より休みの日の方が仕事が忙しいことから、休める日は一般の職業と真逆で、土日祝日は休めず平日に休むというのが基本でした。

このように現代は昔と変わって、己を精進する日々から仕事を優先するような考えに変化してきているように私は感じます。

ですが、世の中は働き方改革を意識し、労働環境や労働時時間をブラックでないものへと変えていく取り組みが行われています。

これは、僧侶においても例外ではなく、こういった取り組みの影響を受けているので大きなお寺では、休みや有休が取り入れられているのでしょう。

お坊さんは、休みに何をしている?

休みの日になにをしているのかと聞かれれば、正直お坊さんそれぞれだと思います。

中には、趣味や家族に休みの時間を使う方もいるのでしょうが、お坊さんの休みは他に比べ少ないと言えるでしょう。

広い境内の掃除や僧侶の研修、本山に足を運ぶ用事など意外と忙しいのが僧侶であります。

そういったものを自分で管理しつつ、半休は足りていない掃除にあて、休みの日は研修にあてる。

昔のような僧侶の生活とまでは言えませんが、現代で僧侶として励むにはこれが限界のような気がします。

私は、僧侶として常に見られても恥ずかしくない行動を心掛けていますが、中には人目に付くような行動をして噂になるような僧侶もいることは否めません。

人の進むべく道を示し、道徳的にも模範となるべく僧侶は生活しなければなりません。

なぜなら、僧侶となるときに戒を守ると誓ったはずだからです。

そんな行動を心掛けて休みを取った時にできれば僧侶として素晴らしいですよね。

お坊さんの休みの取り方

私の休みはどうなっているのかというと、今はお寺に常駐しているため休みというのはほぼありません。

私の場合は、月参りが月の日数すべてを埋めていますし、土日に法事、それに加え突然のお告げによる葬式が入るので休む暇がありません。

ですが、ほぼと伝えたように檀家の理解を得ての一日休みと半休は存在します。

例えば、友引の前日は前々から予定を組んで出かけることができます。
お坊さんは略して友前(ともまえ)と言いますが、友引は友を道ずれにすると言われることから友引の日には葬式をしない習わしがあります。
ですので、泊りで出かけるのは友前を選ぶことで安心して休むことができますが、その日にあたっている月参りをその時だけ日にちを変更していただき、前もって行う必要があります。

田舎の寺では大体がこんな感じで休みを取っていると思います。

都会の大きなお寺では、上記でも説明した通り決められた日数休みがあります。

まとめ

お坊さんの休みは、地域や仕事内容、寺の規模によって大きく変わってきます。

そして、休みの使い方も僧侶次第であり、戒を守り模範となる行動を心掛けるべきとお伝えしました。

実は、これは私が修行時代に師匠から寺へと変える前に教わったことの一つであります。

「休みだろうが人が見ていなかろうが、僧侶としての自覚を常に持って行動しなさい」という言葉を受け、私自身心にとめて生活しています。

怠惰な僧侶と言われないよう日々精進したいものです。

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